第2回 イラスト制作会社の失敗しない選び方

SNSなどのアイコンに利用したい、ホームページのキャラクターを作りたい、イベントのチラシやポスターなどにイラストを描いて欲しい、などイラスト作成を依頼したい場合があると思いますが、その際に、どのような制作会社を選ぶとよいのでしょうか。失敗したくない人のための制作会社の選び方を検証してみました。
イラストは人の心に最も伝わりやすいツールです。

正解不正解がないですし、受け取り方も見た人それぞれ違います。イラストを使って何かをしたい時、自分で描けない場合は、プロにお願いする方法があります。

個人に依頼するか、制作会社に依頼するかも含め、自分の描いているイメージを表現してくれるイラストレーターに依頼したいものです。制作会社に所属しているイラストレーターに焦点を当てて、イラストレーターの選び方の注意点をまとめました。

イラスト制作会社の得手不得手を知る

イラストの制作会社といっても様々な会社があります。

ゲームのアイコンを中心に活躍している会社だったり、絵本作家が所属している会社だったり、書籍の表紙や挿絵を扱っている会社だったり、ウェブ系に強い会社だったりと。それぞれの会社には強みがあります。まずは、何を媒体にするのかを決め、数多ある制作会社から、自分の描いてもらいたいイラストに適している会社を絞り込みましょう。


ウェブ系で力強いイラストを描いている作家が多い会社に、紙媒体のほんわかしたイラストを依頼してもイメージ通りのものに仕上がらない可能性があります。また、似顔絵を描いて欲しかったのに、素敵だけど似ても似つかないイラストになってしまっては、本末転倒です。

その制作会社の特徴を知って、描いてもらいたいイメージに合った会社を選ぶと、思い通りの仕上がりになることでしょう。もちろん、所属しているイラストレーターは数人から数十人いる場合もありますので、全員が似たようなイメージのイラストを描くわけではありません。


ただ、ウェブ系に強い会社なのか、紙媒体を中心としている会社なのかは、ホームページなどで確認出来ますので、SNS用のアイコンが欲しいのでしたらウェブ系、イベントのチラシのイラストが欲しいのでしたら紙媒体、といった選び方をすれば間違いないと思います。様々なイラストを見ていると目移りすると思いますが、SNSのアイコンでしたら、自分のアピールポイントを表現してくれそうなイラストレーターにコンタクトを取ることをおすすめします。

依頼する前に充分リサーチすることが間違いない選び方です。

過去の実績をチェック

ホームページやカタログに掲載されているのは、その会社やイラストレーターの過去の作品のごく一部でしょうから、この人に依頼しようとある程度候補を絞ったら、過去の作品を見せてもらうことをおすすめします。


中には、その時はその会社を通して仕事をして、現在はフリーで活躍しているという人もいます。大事なのは、制作会社を選ぶことではなく、適したイラストレーターを選ぶことです。ですので依頼前に、気に入ったイラストの作家が所属しているか否かを確認する必要があります。

また、現在フリーだとしたら、直接依頼するのではなく、その制作会社を通して依頼出来ることもありますので、その点は確認しておいた方がよいでしょう。制作会社を通すことによって、直接依頼した際に起こりえる金銭等のトラブルを回避することが出来ます。

また制作会社によっては、イラストだけでなく全体のデザインなどを一括でしてくれる会社もあります。イラストとデザインを依頼しようと考えていた方は、まとめて同じ会社に依頼することによって、内容も伝わりやすいですし面倒がありません。


中には、デザインはやっていないところもありますので、その会社の特徴を把握しておくと依頼もスムーズに出来、二度手間になりません。また、出来上がったイラストの使用範囲もどこまでか、というのも依頼者と制作会社間で決めておくと後々トラブルが起きることもありません。


著作物なので、予め指定された範囲以外での二次使用は法律違反になる可能性もありますので、使用範囲は事前にしっかりと定める必要があります。

口コミも重要

よい制作会社の選び方の参考として、口コミを利用するという方法もあります。実際にその制作会社やイラストレーターに依頼した人の声なので、同じような悩みを抱えている人や、似たようなケースという事例が少なからずあると思います。


しかし、口コミをそのまま鵜呑みにするのではなく、自分のケースに当てはめて、あくまでも参考にするくらいがちょうどよいと思います。良い、悪いの感じ方は人それぞれなので、全部が全部そのまま信じ込んでしまっては後からしまったと思うことにもなりかねません。

情報は少ないよりも多いほうがよいですが、あまりにも多すぎると情報過多で、混乱してしまいます。リサーチするときは、ある程度、条件やこだわりを絞ってから検索することをおすすめします。例えば、オリジナルキャラクターを作りたいのに、似顔絵専門のイラスト会社の情報を多く集めてもあまり意味がありません。


逆にSNSのアイコンを依頼しようとした人は、ゲームキャラクターが得意とする会社の情報は必要ではありません。自分が欲しい情報を絞って検索すると、余計な情報も入ってきませんし、情報が少なすぎるということもありません。また情報に振り回されすぎるのには要注意です。そうならない為にも、自分の目と感覚で判断した方がよいでしょう。


正式に依頼する前に、予算等も含めて、一度相談していくつかの候補の会社に見積やサンプル画像を出してもらうことが出来ればベストです。ただその時に、複数で見積りなどを行っている場合、依頼しない会社も出てきてしまうので、あまり過度なお願いはしない方がよいと思います。

まとめ

イラスト制作会社の選び方で失敗しない為には、できるだけ必要な情報を多く集めることが一番です。

集められた情報の中から自分のイメージに一番近い会社やイラストレーターに依頼することで、イメージ通りのイラストが仕上がります。

集める情報は、現在所属しているイラストレーターの作品や、その人の過去の実績、その会社や作家に対する依頼者の口コミなど、1点だけではなく様々な角度からの情報を集めるとより間違いがありません。