イラスト作成を依頼するときに、相場を知らないと提示された金額が高いのか安いのか分からなくて困りますよね。
もちろん名前が知られているイラストレーターになると料金は、高くなりますが、一般的なイラストの相場を知っておいても損はありません。
イラストは、制作会社によっても金額のつけ方は多少変わってきますが、主に使用目的とカットの大きさによってだいたいの相場が決まっています。使用目的、用途別に検証してみました。
ポスターに使用する場合の料金相場
ポスターに使用するイラストの場合、ポイントになるのが、どの大きさのカットなのか、カット数、カラーバリエーションはいくつくらいあるのかというところで決まってきます。
当然ながら、モノクロよりもカラーの方が単価は高くなります。カットの大きさの基準は、ハガキよりも少し小さいくらいのサイズで決められています。
大きくなれば大きくなるほど価格が上がります。これにキャラクターを一から考えてデザインするとなると別途デザイン料がかかってきます。
またメインのキャラクター以外にキャラクターを追加すると別途加算されます。ポスターが大きくなればなるほど、料金は掛かります。
開きはかなりありますが、 小さいサイズであれば、¥20,000~¥90,000 大きいサイズであれば、¥50,000~¥180,000 がおおよその相場です。
制作会社に依頼しないで、フリーのイラストレーターに依頼すると制作会社に依頼する場合の相場の6割7割で出来ることもあります。
何度も依頼して、腕前や納期の正確さや、金銭に関することで信用がおける人であるのならば、フリーのイラストレーターに依頼するほうが、金銭的には安く済みますが、デザイン事務所を構えておらず、まったくの個人でやっている人の中には、対面していない場合はきちんと仕事をしてくれるのだろうかという不安を抱く人も少なくないと思います。
最近は、フリーでアプリなどを使って取引をしている人も増えているので、第三者の評価があれば、依頼してみようと思う人もいるかと思いますが、やはり、制作会社を通す方が安心です。
何かトラブルが起きたとき、当事者同士ではなく、間に制作会社が入るので、解決し易いからです。制作会社を通すと高くなるのは、安心料金が含まれているからなのです。
Webサイトに使用する場合の料金相場
Web使用での相場は、そのイラストを何に使うかによっても価格が変わってきます。
メイン画像なのか、イラストやバナーやアイコン用なのか、ヘッダーやフッダーにしようするのかなどです。
ロゴなどのマークのみであれば、¥30,000~¥200,000 テーマとなるイラストであれば、¥80,000~ Webサイト全体のデザインも含めてとなると、¥300,000~¥1,000,000となっているようです。そして、これらのイラストは、使用用途を変更して使用することが出来ません。
例えば、アイコン用として依頼したイラストに手を加えてバナーにも使用するということや、Aという個人用ホームページで使用するといっていたのに、Bという商用サイトでも使用していたなど、当初の使用目的から外れて使用することは出来ません。
ましてやそのイラストを譲渡したり、販売したりは論外です。お金を払ったからというのは通用しません。
イラストは知的財産です。ですから、そのイラストを購入者が勝手に売ったり、別の用途で使用したりしてはいけません。
特にWebのように、全世界の人が簡単に目にすることの出来る媒体では、そこのところを厳しくしなければ、イラストレーターが大きな損をすることになります。制作会社は、イラストレーターの創造物の権利の管理も行っています。
依頼して描いてもらったイラストそのものを別の依頼に対しても一部流用するといったようなことはありません。それは、購入者の権利も守られています。
フリーランスや個人でやっている人より、イラスト制作会社は権利に対する意識が高く、利用者もクリエイターも安心することが出来ます。
ソーシャルゲームに使用する場合の料金相場
ソーシャルゲームで使用する場合は、料金は細かく分けられています。
描くイラストがキャラクターなのか、背景なのかによっても相場の料金も違いますし、塗り方によっても変わってきます。
また制作期間によっても料金は変わります。複雑なものであればあるほどさらに高い料金設定になっている場合がほとんどです。この料金には、キャラクターのデザイン料金は含まれないことが多いです。
また、全身を描くのか、バストアップのみなのか、顔だけなのかによっても料金は変わります。
キャラクターのみであればおおよそ¥30,000~¥60,000。
ただ、ゲームの場合、顔だけ発注するということはあまり考えられないので、イラスト一枚プラス、バストアップ料金、顔の表情料金というように設定されています。表情が少し変わったくらいでは追加料金は発生しませんが、泣いたり怒ったりと表情がガラッと変わってしまうと追加料金が必要です。
その場合、元絵の価格の30%程度にある場合が多いようです。また描かれている背景の種類によっても価格が変わります。背景が風景なのか、人物が描かれているのか、奥まで精密に細かく人物や物が描かれているかによっても変わります。
おおよそ¥20,000~¥100,000で、複雑なものはそれ以上、というような相場となります。どれだけ労力を使うかによって価格が変わるといっても過言ではありません。
3色しか使わず、制作期間数十分のものと150色以上使って、制作期間1週間というものが同じ値段だとしたら、依頼する方は色が多くて精密に作られている方を選ぶでしょうから、イラストレーターの負担はこの上なく大きくなってしまいます。イラストレーターが不利にならないように守るのも制作会社の仕事です。
その代わり、その金額に見合った仕事が否かの厳しいチェックを制作会社が行っているので、成果物のクオリティーは高いといえるでしょう。
まとめ
イラストのような知的財産に対しては、一定の価格というものが存在しません。
ある程度の相場は紹介しましたが、あくまで一例ですし、依頼するイラストの種類や媒体によって大きく変わってきます。しかしだからといって、闇雲に金額を設定されたのでは、そのものに対してそれだけの価値があるのかというのかの判断が出来ない場合は、安心して依頼することが出来ません。
なので、制作会社が設定した金額は、イラスト業界全体の相場から、それほど大きく外れたものではないといえます。それにプラスして、有名なイラストレーターの場合は、人気の付加価値で料金がつけられるのです。